こんにちはノッポです
今回読んだのは著者リンダ・グラットンの「LIFE SHIFT」!
前回は著者リンダ・グラットンの「WORK SHIFT」というこれからの仕事のあり方や、仕事への接し方にスポットを当てた本を読みましたが、
今回は長寿化が進み100年生きることが当たり前になるにつれてどんな変化が起きるか、またその恩恵と暗い影はどのようなものかという内容になっています。
とくに日本は長寿大国として世界的にも有名で、最近でも老後の2000万円問題や、運転免許の問題など身近な問題です!
今回も気になった章を3つほどざっくり書籍レビューしたいとおもいます!
【第1章】長い生涯 ~長寿という贈り物~
今では100歳以上の親戚や知り合いがいる人は珍しいんじゃないんでしょうか?
実際僕のまわりにも一人もおりませんし、みたことあるのはテレビの中ぐらいです。
これは100年前に産まれた方のデータであり、1914年に産まれた人が100歳まで生きている可能性は1%にすぎないという結果がでています。
しかし現在、上の画像の図のように、人口学者達が子供たちの平均寿命を推計した結果によると、イタリア・カナダ・アメリカ・フランスで生まれた子供の50%は104歳まで生きる見通しになっている。
なんと日本の子供にいたっては107歳まで生きる可能性が50%ある。
平均寿命の上昇の理由には、健康、栄養、医療、教育、テクノロジー、衛生、所得という多分野における状況の改善が関係している。
健康に老いるということ
平均寿命がいくら伸びても、健康に生活ができていなかったら楽しくないですよね?
著者リンダ・グラットンによると、平均寿命が伸びるにつれて慢性疾患(糖尿病、肝硬変、関節炎など)の発症年齢も遅くなり、不健康期間は死亡前のごく短い期間に凝縮されるという。
このような楽観論ともとれる理論だが、スタンフォード大学医学部のジェームズ・フリーズが実際に研究結果を根拠としてあげている。
新しいステージ ~選択肢の多様化~
寿命が伸びて健康に生きていければ、使える時間も多くなり、今まで当たり前だった「3ステージの人生(教育・仕事・引退)」という形も変わり、「マルチステージの人生」という多様性に富んだ生き方をする人々が多くなると記されています。
「マルチステージの人生」とは人生を3ステージのみに囚われるのではなく、ライフスタイルを大きく変えて、新しいことにチャレンジをしたり、交友関係を大事にする期間をもうけたりと、多様性に富んだ生き方のこと。
そのために重要なのは「自己の再創造(リ・クリエーション)」だという。
枯渇した活力資産への投資よりも、新しいスキルや知識、新しい人的ネットワーク、新しい視点などの生産性資産への投資を積極的におこなう。たとえば、大学などの講座で学んだり、パートタイムでなんらかの仕事をしたりする。住む場所を変えたり、ライフスタイルを大きく変えたりするなど、もっとおおがかりな変化をともなうケースもある。
この章では新しく生まれるであろうステージ、エクスプローラー・インディペンデントプロデューサー・ポートフォリオワーカーの3つを論じている。
「エクスプローラー(探検者)」
エクスプローラーの要素は興奮・好奇心・冒険・探査・不安というものがある。
エクスプローラーは一箇所に腰を落ち着けるのではなく、身軽に、そして敏捷に動き続ける。身軽でいるために、金銭面の制約は最小限に抑える。
このステージは発見の日々だ。
旅をすることにより世界について新しい発見をし、あわせて自分についても新しい発見をする。
「インディペンデント・プロデューサー」
インディペンデント・プロデューサーのステージでは、旧来の起業家とは性格の異なる新しいタイプの起業家になったり、企業と新しいタイプのパートナー関係を結んだりして経済活動に携わる。
旧来のキャリアの道筋から外れて自分のビジネスを始めた人たちがこのステージを生きる。
エクスプローラーのステージと同様、特定の年齢層に限定されるステージではない。
人生のどの段階にいる人でもできる。
インディペンデント・プロデューサーとは、ひとことで言えば、職を探す人ではなく、自分の職を生み出す人だ。
「ポートフォリオ・ワーカー」
人生には1種類の活動に専念する時期がある。
高給を受け取れる企業の職についたり、自分のビジネスを立ち上げたり、エクスプローラーとして様々な可能性を探索したり、フルタイムの学生に戻ったりする時期がそうだ。
しかし、様々な活動に同時並行で取り組みたい時期もある。
そのように、異なる種類の活動を同時に行うのがポートフォリオ・ワーカーのステージだ。
ほかの新しいステージと同様、これも特定の年齢層には限定されない。
新しい時間の使い方 ~~
私達は勤労人生について考えるとき、イメージする勤労時間は1日8時間の週休2日ではないでしょうか?
しかし著者リンダ・グラットンはそうした勤務体系を見直すべき時期に来ていると述べています。
マルチステージの人生が標準になれば、人生で経験するステージの多様性が増し、それにともない時間の配分方法に関するニーズも多様化します。
金銭的資産の蓄積に重きを置いているステージでは、今後も長時間働くことは避けられないが、その一方で、家庭の事情や自らの教育のために、余暇時間を設ける時期も必要になってきます。
正社員で働いていたら無理なようにも感じますが、著者は会社の変化をこのように述べています。
柔軟な働き方とオーダーメイドのスケジュールを求める個人の欲求と、標準化と予測可能性を望む企業の欲求が激しくぶつかり合う。それでも最終的には折り合いがつくだろう。企業が一人ひとりの働き手に、異なるスケジュールと職務内容を認めるようになる可能性が高い。
レクリエーションとリ・クリエーション
産業革命以降私達の勤労人生に余暇時間の塊がいくつか生まれました。
それが子供時代・引退期間・夜・週末・クリスマス・夏休み、などです。
このような余暇時間の塊は日々の仕事のリフレッシュとして、テレビを見たり、スポーツを観戦に行ったり、買い物をしたり、レストランで食事をしたり、豪華旅行をしたりと「レクリエーション(娯楽)」に使われることがほとんどでした。
しかしマルチステージを生きる100年時代では時間を消費するのではなく、「無形の資産(スキルや知識)」に時間を投資するケースが増えるとのべています。
「レクリエーション(娯楽)」 ではなく「リ・クリエーション(再創造)」に時間を投資することがこれからは重要になっていきます。
漫画でわかる「LIFE SHIFT」↓
まとめ
今回もざっくりと3章書籍レビューしましたが、この他にも興味深い章があったのでどれを書くか迷いました(笑)
最近子供が産まれた僕にとってこの書籍は、将来の自分や、自分の娘の将来をイメージするのにとても役に立ちました。
今でも変化が凄まじい毎日なので、きっと将来は今の自分では想像もできないような日常になってると思うとワクワクする反面少し怖い気もします。
しかしこの書籍にあるように 「リ・クリエーション(再創造)」の為に自分に時間を投資して、変化し続ければ、どんな未来でも明るいものになるかもしれませんね。