ざっくり書籍レビュー「サピエンス全史(下)」

こんにちはノッポです。

前回の「サピエンス全史(上)」のレビューから結構な期間が空いてしまいましたが、今回は下巻を記事にまとめてみました。

上巻では「認知革命」「農業革命」について書かれていて、「虚構」というキーワードが人類の進化に大きな影響を与えてきたことが記されてきました。

下巻ではついに「科学革命」編に突入!!!

人類はなぜ近代に至って爆発的な進歩を遂げたのか?

そして科学の発展によって「未来は現在より豊かになる」という将来への信頼が生まれることにより、「拡大するパイ」という資本主義の魔法の登場など、とても興味深い内容になっています!

今回も僕が気になった章を3つほどとりあげて「ざっくり書籍レビュー」したいと思います!!

~目次~
【第12章】宗教という超人間的秩序

「科学革命」

【第14章】無知の発見と近代科学の成立

【第16章】拡大するパイという資本主義のマジック

まとめ

上下合本版はこちら↓

【第12章】宗教という超人間的秩序

宗教といえば日本では「仏教」が主流で神社やお寺などが私達の身近にたくさんありますね。

その他に、キリスト教・ヒンドゥー教・ユダヤ教など様々な宗教がこの地球にはありますが、このような宗教は差別や意見の相違、不統一の根源とみなされることも多いです。

しかし著者ユヴァル・ノア・ハラリは宗教は貨幣や帝国と並んで、人類を統一する大切な3つの要素の一つだったと述べています。

社会秩序とヒエラルキーはすべて想像上のものだから、みな脆弱であり、社会が大きくなればなるほど、さらに脆くなる。
宗教が担ってきたきわめて重要な歴史的役割は、こうした脆弱な構造に超人間的な正当性を与えることだ。

人間の気まぐれで変わるような法律ではなく、神という絶対的な存在が決めた法を信じることによって社会の安定に繋がりました。

したがって宗教は、「超人間的な秩序の信奉に基づく、人間の規範と価値観の制度」と定義できる。

これには、以下の2つの異なる基準がある。

1.宗教は超人間的な秩序の存在を主張する。その秩序は人間の気まぐれや合意の産物ではない。プロサッカーは宗教ではない。なぜなら、このスポーツには多くの決まり事や習慣、奇妙な儀式の数々があるものの、サッカー自体は人間自身が発明したものであることは誰もが承知しており、国際サッカー連盟はいつでもゴールを大きくしたり、オフサイドのルールをなくしたりできるからだ。

2.宗教は超人間的秩序に基づいて規範や価値観を確立し、それには拘束力があるとみなす。今日、西洋人の多くが死者の霊や妖精の存在、生まれ変わりを信じているが、これらの信念は道徳や行動の基準の源ではない。したがって、これらは宗教ではない。

現在では人々の衝突の原因の一つになっている宗教ですが、人類が結束するために宗教が担っていた役割はとても大きいものでした!

【第14章】無知の発見と近代科学の成立

昔の人類は自分がわからないことはもっと賢い人に聞いたり、聖職者に聞いたりしさえすれば解決しました。

たとえば蜘蛛の巣の張り方に疑問を持った人が聖書を読んだり、聖職者に聞いたりして解決しようとしても、キリスト教の永遠の真理とは無関係の瑣末な知識として無視されたり、迫害を受けたりしていた。

「科学革命」とは自分が何も知らない事、また知っている事柄にさえ疑問を持つことを前提としている。

a.進んで無知を認める意思
近代科学は「私達は知らない」という意味の「ignoramus」というラテン語の戒めに基づいている。近代科学は、私達がすべてを知っているわけではないという前提に立つ、それに輪をかけて重要なのだが、私達が知っていると思っている事柄も、さらに知識を獲得するうちに、誤りであると判明する場合がありうることも、受け入れている。いかなる概念も、考えも、説も、神聖不可侵ではなく、意義を差し挟む余地がある。

b.観察と数学の中心性
近代科学は無知を認めた上で、新しい知識の獲得を目指す。この目的を達するために、近代科学は観察結果を収集し、それから数学的ツールを用いてそれらの観察結果を結びつけ、包括的な説にまとめ上げる。

c.新しい力の獲得
近代科学は、説を生み出すだけでは満足しない。近代科学はそれらの説を使い、新しい力の獲得、とくに新しいテクノロジーの開発を目指す。

上の画像の図は科学革命のフィードバック・ループを表しています。

政治や経済の力が科学研究に資源や資金を提供して、援助のお返しとして科学研究は新しい力を提供する。

その用途の一つが、新しい資源の獲得で、得られた資源の一部が、またしても研究に投資される。

こうして近代文明は驚異的なスピードで成長を遂げていきました。

しかし科学革命以前の人類は社会政治的な秩序を安定させるには、以下の2つの非科学的な方法に頼るしかなかったのだった。

a. 科学的な説を一つ選び、科学の一般的な慣行に反して、それが最終的かつ絶対的な真理であると宣言する。これはナチスと共産主義者が使った方法だ(ナチスは、自らの人種政策は生物学的事実の必然的帰結だと主張し、共産主義者は、マルクスとレーニンは反駁の余地がまったくない経済の絶対的真理を見抜いたと主張した。

b. そこから科学を締め出し、非科学的な絶対的真理に即して生きる。これはこれまで自由主義の人間至上主義がとってきた戦略で、この主義は、人間には特有の価値と権利があるという独断的信念に基づいて構築されている。その信念は、ホモ・サピエンスについての科学研究の成果とは、呆れるほど共通点が少ない。

【第16章】拡大するパイという資本主義のマジック

歴史の大半の期間は人類の経済の規模はほぼ同じままでした。

世界全体の生産量はふえてはいたのですが、人口の増加と新しい土地の開拓によるものだったので、1人あたりの生産量はほとんど変化していませんでした。

しかし西暦1500年頃と現在の状況を比べると、世界全体の財とサービスの総生産量はおよそ2500億ドル相当だったのに対し、今では60兆あたりで推移している。

さらに重要なのは、一人あたりの年間生産量が1500年には550ドルだったのに対して、現在では老若男女をすべて含めて平均8800ドルにも達するようになっている。

なぜこのような急成長を遂げることができたのか?

「拡大するパイという資本主義のマジック」とは目の前のお金だけではなく「信用(クレジット)」という想像上の財を信じることによって成り立っていました。

今までは、「店がなければケーキを焼けない → ケーキを焼けなければお金を稼げない → お金を稼げなければ建設業者を雇えない → 建設業者を雇えなければベーカリーを開けない」といった問題を人類は抱えていて経済は停滞したままでした。

パイの切り方は色々あっても、パイの全体が大きくなることはありえませんでした。

しかし「信用(クレジット)」という想像上の財を信じられる私達人類は、これを使ってベーカリーを開こうとしている起業家の将来の収益に期待をして投資し、ベーカリーも夢に向かって挑戦できるという「拡大するパイ」を作り上げたことにより、急成長を遂げました!

まとめ

「サピエンス全史」上下面白かった!

上巻では人類が「認知革命」によって他の猿人類より劣っていたのに何故勝ち残れたのか?

そして「農業革命」がもたらした人類への繁栄と悲劇とは、宗教が人類が進化する為に成した役割とは!

下巻では、「科学革命」が人類に力を与え、それによって「文明は人間を幸福にしたのか」と新しい視点から人類の今までとこれからについて描かれていました!

僕は下巻は2回読みました笑

しかし2回目は新しい発見がたくさんあり、理解も深まっているので、むしろ一回目よりも面白く読むことができました!

オススメの1冊です!!

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